フランツ・リストの歌曲
皆様、こんにちは。
今回、このリスト生誕200年祭に出演させていただけますこと、本当に幸せに思います。
私の中でフランツ・リストは、今まで縁遠い作曲家でした。これまでに、数多くのドイツ歌曲を歌ってきましたが、リストの歌曲に触れたことはほとんどなかったのです。
なんてもったいないことを…!本当にこの世界を知れてよかった!と思うほど、今、リストの歌曲にはまっている私です。
今回このお話をいただいてから、音源や楽譜を探しましたところ、たくさんの素敵な曲に出会うことができました。しかし、声楽家(科)が絶対(?)勉強するようなシューベルトや、シューマンの歌曲に比べて、楽譜や音源など資料がとても少ないのです。きっと、リストはピアノのほうで有名になりすぎたのですね。。。(笑)
確かに、リストの歌曲は、歌よりもピアノが主なのでは?と思うところがたくさんありますが、それもまた歌曲の魅力では?と私は思います。ドイツ歌曲は、歌とピアノの二重奏。いつも歌が主ではなく、たまにはピアノが主になってもいいのでは?と思います。今回の曲目では、「ローレライ」がその例ですね。ローレライのお話をピアノが色彩豊かに表現しています。
今回演奏させていただく4曲は、どれも愛情に満ちた素敵な曲ばかりです。
コンサートの題名にもなっています「愛の夢」は、やはり名曲!メロディーは皆さんどこかで耳にされたことがあると思います。メロディーの素晴らしさに加えて、歌詞がとても深いのです!「ああ、愛しなさい。できるかぎり!」と始まりますが、この「愛」はいろいろな「愛」を表しているように思います。もちろん、恋人に対する愛から、親子、家族、友達、そしてすべての人類への愛。自分の生き方、人としての生き方を問われているような気がします。愛って何なのでしょう?
リストの歌曲を通して、たくさんの愛♡をお届けできたらと思っています。
それでは、会場で皆様にお会いできますこと、楽しみにしています。
伴真由子