こんにちは(*^_^*)
皆さま、ご無沙汰しております。コロスケです!
さて、「夏の比叡山 参禅体験」リポート最終回は、食事作法について、お伝えいたします!
皆さんも、普段の生活の中で「食事の時間」というのは、とても楽しみな時間ではないでしょうか?
自分の好きなものを 気の合う仲間や友人、家族とお腹いっぱいになるまで食べる…
こんな幸せなことは、ありませんよね(^^)
しかし!!
比叡山では、食事の時間が、一番厳しい修行といっても過言ではありません。
もちろん、全て精進料理です!
場所は、「居士林斎食道場」でいただきますが、 まず、比叡山での食事の種類から、ご紹介いたします。
食事は、小食(朝食)、正食(昼食)、非食(夕食)の三食があります。
まず、「小食(朝食)」では、必ずお粥が出てきます。
次に、「正食(昼食)」は、“正式な食事”という意味で、炊き込みご飯とお吸い物、たくあんが出てきます。
そして、「非食(夕食)」とは、昔の修行僧は、朝と昼の2回しか食事を摂らなかったことから、このように呼ぶようです。(非食とは言いますが、三食の中で一番豪華です!! ↓↓↓)
さぁ、目の前に食事が出てきたら、「いただきます!」と言ってすぐにでも食事をしたいところなのですが…そうはいきません!
食事をする前に、正座で長~い「お経」を唱えます。
なぜ、お経を唱えるのかと言いますと、“感謝の気持ち”を持って食事をするためなのです。
そもそも、私たち人間は、食事を摂らなければ生きていけませんが、野菜1つにしても、“命”が宿っています。
「生き物の“命”を奪って生かされている」ということから、お経を唱える…とのこと。
普段、そのようなことを意識していなかっただけに、改めて「食べ物の大切さ」や、「粗末にしてはいけない」という思いが込み上げ、食事に対する考え方が変わりました。
ちなみに、お経を唱えている途中で、お米を7粒お皿にとる、“生飯(さば)”という儀式があります。
生飯とは、「飢えに苦しむ者に、自ら分け与える」という意味で、後で小鳥などに分け与えられます。
さぁ、いよいよ食事のスタートです!
食事の際に注意すべき点は、以下の通り!
・皆が食べ終わるまで正座!
・絶対に音を立ててはいけない!
(器を置くときの音、お箸が器にあたる音、食べるときの音など全て厳禁!)
・器は必ず“手にとって”食べる!
・お茶とたくあんは、最後まで手をつけてはいけない。
→お茶とたくあんを最後まで残すのは、「洗鉢(せんぱつ)」という作法があるからなんです。
「洗鉢」とは、食べ終わった全ての器にお茶を注ぎ、たくあんできれいに洗って、全て飲み干すことをいいます。
洗鉢後の器はこの通り!
一人ひとりが器を綺麗にすることで、節水や洗剤の節約にもなります。全ての作法には、意味があるのですねぇ。
皆さん、正座がつらいご様子でしたが、無事に完食されました!
さて、4回にわたり、「夏の比叡山 参禅体験」についてお送りして参りましたが、いかがでしたでしょうか?
より詳しい内容をお知りになりたい方は、テレビ番組「比叡の光」にて、今回の参禅体験の様子が放映される予定です!
放映日時は下記の通りです!
2016年9月4日(日)
・KBS京都 …8:45~9:00
・びわこ放送 …7:45~8:00
ぜひご覧ください(*^_^*)
なお、2017年度の参禅体験は、7月29日(土)・30日(日)を予定しております!
皆さまのご参加を、スタッフ一同心よりお待ちしております!